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羽目を外すか……学生の時はそれなりに遊んで無茶していた。
高校の時は、学校が終わってから門限ギリギリまで遊びまくった。
大学に入ったらそれに輪をかけて遊ぶようになった。
講義やレポートはおとすことなく、オールで遊んで少しの仮眠で一限から出席した。
何も考えず、やりたいことをやってただ楽しかった。今が良ければ先のことなんか考えずにいた。
それが甘いと実感したのは就活。なんとかなると思っていたら、そんな甘くないと社会の洗礼を受けた。
しかも、当時付き合っていた彼氏は私が就活に四苦八苦している中で、あっさりとコネで内定をもらい二股した挙げ句、私を振って姿を消した。
「甘える、か」
呟いた言葉は小さくて、頼りにならない。
力が入っていない言葉に意味はない。
「誰かが居てくれるのはいいもんよ。女は力になれない時がある。男じゃないとダメな時はその人に思い切り頼ればいい」
社会人になって三年。
たったの三年で、いつの間に保守的になったんだろう。
まだ三十路には時間はあっても、あっという間にそれは目の前にきてしまいそう。
充実感のない時間の流れほど怖いものはない。
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