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キンコンカンコン、と聞き慣れたチャイムの音が耳に入る。
(ヤバいヤバいヤバいヤバい!)
…結城は電車を二回も寝過ごしていた。
聞こえてきたチャイムは、"昼休みを告げる"チャイムだ。
駅からの全力疾走の勢いそのままに、靴を履き替え教室のある三階に向かう。
朝の電話の相手が説得に成功したのを願うしかない。
教室の中からは、ざわざわと昼食の準備の音と談笑する声が聞こえる。
入り口の前で二、三度深呼吸をして息を整えた後、引き戸を開けた。
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