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ガラガラガラ!
注意して開けたはずなのに、引き戸は予想外の音量を響かせた。
刹那、さっきまでのざわめきが嘘のように静まる。
シーンという音が聞こえそうなくらいに。
「お、おはようございます」
結城の挨拶に、
「…終わったな」
という声が誰からともなく返ってきた。
それを口きりに、ざわざわと教室に活気が戻るが、その内容は結城の心配、ではなく期待。
心配であれば、「結城君大丈夫かなぁ」なんて台詞を半笑いでは喋れないだろうに。
「海外に逃げた方がいいんじゃね?」だとか、
「ご愁傷様」だとか言われながら結城は席に着いた。
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