序章 常識を超える能力

4/5
628人が本棚に入れています
本棚に追加
/378ページ
社長は辺りを見回すが、男の姿は無い。 遠くに行き交う車の音が聞こえるだけの、いつもの帰り道だ。 何だったのだろう、と社長は手に残る宝箱を見て首を傾げる。 今日は誕生日でも無ければ結婚記念日でも無い。 今日の商談の成功記念だろうか? とすれば秘書からのプレゼント? 見当がつかないがとりあえず中身を確認しよう。 社長は留め金を取り、箱を開けた。 指輪か、宝石か? そんな社長の淡い期待とは裏腹に、箱を開けた途端に白い煙が社長を包み込む。 「………!」 驚きの声を上げる間も無く、社長はその場に崩れ落ちた。
/378ページ

最初のコメントを投稿しよう!