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「う~っ…」 雨の音に消え入りそうな泣き声。 「どうしたのっ?」 雨などお構い無しで泣いていた私に、ブルーの傘を傾けてくれた。 「うわぁぁぁっ!」 尚も泣き続ける私。 「大丈夫。君はね、綺麗なドレスを着て僕の隣で幸せになるから。」 私は、やっと顔をあげて彼を見た。 ―ランドセルを背負った男の子。 優しい笑顔で私を見ていた。 「本当ぉっ!?」 「本当だよ。」 そう一言、最高の笑顔をしたキミはブルーの傘を置いて走って行った。
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