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一一次の日
「ふわぁぁぁぁ」
床で寝ていた俺は大きく伸びをしながら起き上がった。
ソファーを見る。そこでリリスは寝ていた。昨日、ベッドにはノエルが寝ていたからな。あそこで寝るしかなかったんだろう。
そしてベッドには……、あれ?何故かラピスが寝ている。
ノエルはどこへ?と思った矢先に、台所から物音が聞こえてきた。
急いで見に行ってみると、ノエルが朝食の仕度をしているところだった。
「ノエル、もう大丈夫なのか?」
「あ…、直斗さん。はい。もう大丈夫です。ご迷惑をおかけして本当にすみませんでした」
深々と頭を下げるノエル。
「いいって。それに、俺がノエルにばっか仕事をさせてたから倒れたのかもしれないし…。俺の方こそごめんな」
「い、いえ……、私が進んでしていることですからどうか気になさらないでください」
「そう言ってくれると助かるけど……、でもさ、少しくらい気晴らししてもいいと思うよ。そん時は俺がノエルの代わりに家事とかするからさ」
「直斗さん………。ありがとうございます」
ノエルにお礼を言われると、なんだか照れてしまうんだよな。
「じゃ、じゃあノエルは病み上がりだし、さっそく俺に任せてくれ」
朝食の準備くらいなら、俺でもできるからな。それに無理してまたノエルが倒れてしまっては元気になった意味がないしな。
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