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カーテンが開き、登場したのは、まだ少年っぽさが残っている初々しい感じの男の子5人組だった。
前列のセンターでギターを構えて、堂々とした表情をしてマイクの前に立っていたのが、朔馬だった。
「こんにちは。“イナサ”です。
僕たちは、サークル内のオーディションに最終まで残り、今回のライブに出させてもらうことができました。えーと…」
と言って、メンバーを見回す朔馬。
「堅苦しい挨拶はいいから、始めよう」
もう1人のギターの蓮田くんが促す。
そのやりとりに、なぜだか笑えた。
周りからも笑いがおきる。
「そうだな。始めるか」
と言って、ドラムの篠原くんに合図を送る朔馬。
ドラムのスティックの音が響き、演奏が始まる。
曲のイントロで、私は曲のタイトルがわかった。
それは、私の一番好きな曲だった。
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