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朔馬は顎に人差し指と親指をあて、私をじっと見つめてきた。
なんだろと思い、少しドキドキしていると
「あのさぁ」
「!!」
急に話しかけられた。
「何?」
とりあえず訊いてみる。
すると、朔馬はニコッと笑って
「野崎さんって、何か興味ある楽器とかってある?」
と、訊ねてきた。
楽器かー…
このときの私は、なぜか、ライブスタジオでの朔馬のギターを弾く姿が頭の中で浮かび、
「……ギターやりたいかも」
と、朔馬に言った。
朔馬は、少しずつ頬を赤らめ、頭を掻きながら
「俺が、教えてやろうか?」
と、言ってきた。
私は、体の体温が、一気に上がったような気がした。
頬が熱い。
「うん、おしえて!」
私が笑顔で答えると同時に、蓮田くんと山ちゃんがガッツポーズをしているのが見えたけど……まー、いいか!
こうして、私は朔馬と関わることになった。
朔馬以外にも、バンドのメンバーの人や、軽音部の人たちとも。
朔馬がいたから…………
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