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「すいません。」
扉の方を向くと、マリカさんが立っていた。この前と同じように気品を漂わせている。
ただ、この前より明るい雰囲気を出している。
「いらっしゃいませ。今日は、どうかしましたか?」
そう言うと彼女は、少し照れくさそうにしながら、彼女は、言った。
「彼が、結婚しようって…叶ったから…お礼を言いに来ました。」
「ありがとうございました。」
そう言いながら彼女は頭を下げた。
「良かったですね。おめでとうございます。」
彼女は、ちょっと悲しい顔をしながら言った。
「私の彼は、既婚者だったんです…」
「え…。」
ってことは、不倫か…と、心の中で呟く。
「…いけないことしたんですかね…」
「でも、マリカさん。彼は、結婚しようって言ったんですから、マリカさんは何も考える必要はないですよ。」
「でも、彼が私に結婚しようって言ったのは…」
春飛は、少し苛つく。
「でも、それを望んだのは、貴方です。人の幸せを気にしてたら人って残酷なことに幸せになんてなれないんですよ…。」
黙り込むマリカ。
「そうですよね。」
そう言って、店を出ていった。
言い方が悪かったな…
残酷…か…あんなこと思ってる俺も残酷だな。
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