【望み】

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「見えたって… なにが…?」 「あなたの心が…」 妖艶に笑う女。そして笑いながら絶華は、言った。 「まず、自己紹介しない?」 「あぁ、はい…華丘 春飛って言います。」 「春飛ね。私は、望星 絶華(のぞみぼし ぜつか)よ。よろしくね。」 そう言って笑う絶華。 「あの…こんな店昨日までは、なかったんですけど…いつの間に?」 ずっと思っていた 疑問をぶつける。 「ずっと前からあったわよ…ただ見えなかっただけ…そして、あなたは今日、強く望んだから見えたのよ…。」 そう言って絶華は、春飛を見つめた。 「俺が強く望んだ?」 何を…と、一瞬考える。そして、あぁ【非日常】を望んだんだ…と思っていると。 「あなたは、望んだ。【非日常】を」 そうか… 彼女は、見えるんだ。 人の心が。 「叶えてあげるわ。あなたの願い。」 叶えられる…この人なら…根拠のない自信が俺には、あった。 「本当…ですか?」
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