ずっと、ずっと

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成美はどこか虚ろな目で、真っ直ぐに俺をみている。 その目線に、少し恐怖を覚えた。 「ど、どうしたんだよこんな所で」 「うふふ・・・あの女、花野だっけ? 顔に大きな傷ができちゃたんですってねぇふふふ・・・」 不気味に笑っている。 ・・・背筋が震えてきた。 「いいきみよねぇ。そう思うでしょ? ね、私の達也・・・」 たまらなく成美が怖い。 心臓の鼓動ははち切れんばかりに大きくなり、次第に嫌な汗が背筋を伝っていく。 「いいきみってなんだよ」 必死に声を絞り出した。 「あの女、達也に告白したんでしょ? 達也は私の彼氏なのに」 知っていたのか・・・。 「お前とは、もう別れたはずだ」 「そんなの知らないわ。達也は私のものだもの」 一歩一歩、俺に向かって歩いてくる。 俺はその場に立ち尽くして動けなかった。 「ずっと、ずっと一緒にいましょうよ。ずっとずっとずっとずっとずっと・・・」 「く、くるなっ!」 「きゃっ!!」 目前まで近付いていた成美をはねとばし、そのまま走る。 ・・・怖かったんだ。 倒れる成美が視界に入ったが、振り返らずに走った。 「うふふふ。逃がさないわよ。私たちはずっと一緒なんだから。ははははは! 」
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