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私達、奏音館音楽専門学校吹奏楽部は、10月にある文化祭で、公演する。
そして、文化祭公演まで残り5ヶ月弱となった今。
文化祭公演に力を入れている私達は、すでに課題曲も決めてあって、今日が初めてのパート練習なのだ。
地下一階に降りて、通路の突き当たりを左に曲がったところが、吹奏楽部の部室。
部室に不審物や、校則違反の物がないか確認するのも、部長、副部長の役目。
急いでざっと確認して、地下二階にある吹奏楽部の練習場所の音楽室2へ走って行った。
そして、私と室泉は、はあはあと言いながら、音楽室のドアを開けた。
「おっ…遅くなりましたっ‼」
「あ、やっほ~。部長、副部長。遅刻じゃーん。…ていうか大丈夫?」
ぜえぜえと息をしている私と室泉に、同級生の部員が、紙コップに水を入れてくれた。
「あ、ありがと…。全力馳走して来たから…。ってあれっ?まだ自主練中?」
「うん。ゆーみんがパート練は明日に回すって~」
今日は金曜日。きっと、明日、つまり土曜日にパート練習をやって、日曜日に自主練をやるように、ということなんだろう。
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