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「ここかあ…私の学校!!さっすが!!きっれーい!!」
室泉との出会いは、入学式でだった。
私、桃原 湖波が今日から通う、奏音館音楽専門学校高等部は、超新設校。
私達が第一期生、つまり、去年創立した。
そんなんだから、勿論センパイという存在はなし。お気楽にできていいもんだ。
だから、この先、私達第一期生は、結構好き勝手に何でもやってしまった。
…これから出会う、室泉なんか、いいお見本だったんじゃないかと思う。
勿論、この時点では、私は室泉のことなんて何にも知らない。
…そして、入学式。
私は、ドキドキしながら、この学校に足を踏み入れた。
私の選考楽器はフルート。
器楽科だ。
ちなみに、器楽科、弦楽科、声楽科…と、色々な選考学科がある。
―そして、室泉こと、室泉 陸も器楽科だった…。
入学式の時、クラスが一緒で、出席番号が隣同士だったから、室泉とは座席が隣だった。
―その時アイツ、一体私に何しやがったと思う?
私の髪を一房すくって、髪にキスしてきやがった!!
それで、「髪、いいにおいだな、お前」って…。
キモい!!キショい!!ヘンタイ!!
鳥肌が立っちゃって、思わず「いやぁぁっ!!」って入学式のあった講堂に響き渡るような、大きな声をあげちゃった。
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