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日常
高2、5月半ば。
「こーなみっ!」
…出た。室泉。
…ていうか、なにこの態勢。
後ろから抱きつかれてるんですけど。
…いくら慣れたとは言え、この頃は、室泉が調子に乗りすぎてて、たまに、心臓が飛び出しちゃうんじゃないか、と思う時もあった…。
まぁ、ドはっきり言っちゃえば、大変迷惑ってやつなのだ。
入学してから、室泉が留学する前まで、毎日毎日室泉の過激なスキンシップ。
はっきり言う。うざい。
…そして、私にも羞恥心と言うものがあるわけでして。
ここ、実は教室のど真ん中だし。
ついついきつい言い方しちゃうんだよね。
「…室泉…。いつも言ってるけど、気安く名前で呼ぶな!キモい!キショい!ヘンタイ!死ね!」
「うぉっ…。前まではキモいキショいヘンタイまでだったのに、死ねが追加された…。ひでぇよ湖波…」
「だからっ!離れろ!名前呼びすんな!キモい!」
キモいを連呼する私と、笑いながら私に抱きついたままでいる室泉。
何も知らないハタから見たら、ただのバカップルだったと思う。
でも、それはちゃんと室泉を知らないからそう思うだけ。
―だって室泉は、女たらしで遊び人でチャラ男なんだから!
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