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「鈴木、悪いけどコーヒー4つ第2会議室に持ってきて。」 「はい。わかりました。」 美琴は、先輩のそのお願いに完璧な笑顔で答えた。 しかし、実際は笑ってなんかいない。 こっちだって、やらなければいけない仕事が山積みなのだ。 美琴は心の中ではめんどくさいと思いながら、渋々給湯室に向かった。 彼女の名前は月瀬美琴。 月瀬グループの社長令嬢である。 月瀬グループとは化粧品からエステ、最近ではホテルの経営までも幅広く行っており、日本でもトップクラス言われている企業の1つである。 その社長令嬢が、どうして鈴木という名前で仕事をしているのか。 それは、美琴自身が望んだ事だった。 .
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