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「ここなんですけど、どうしてもうまくいかなくて……。」
「そこはそれよりも、こっちを使った方が色の見栄えが良くなるんじゃないかな。」
「あーなるほど!ありがとうございます。」
「ううん。これあと少しでしょ?頑張って。」
この仕事をして、もう約4年。
美琴も、先輩と頼られるほどに成長した。
父親に無理やり化粧品会社の企画部に就職させられた時は嫌だったけど、いざ働いてみると思っていた以上にやりがいのある職場だった。
初めて自分の案が通った時は、嬉しくてあまり飲めないお酒を買ってしまったくらいだ。
だけど、それももうあと少しの事。
美琴は、もうすぐ会社を辞める。
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