ツマラナイ日には

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あの後はすぐに楽屋を出て逢芭さんの行き付けの店に来た 適当に料理を頼んで一息つく 「…で、最近どうなんですか?」 「え、何が?」 それなりに料理をつつきながら口を開く 「彰さんとですよ」 「あぁ…」 俺がそういうと苦笑いを浮かべて生ビールを喉に流し込む逢芭さん 「別に、何もないよ」 冷めたような瞳で俺を見つめる 普段の彼では考え付かない表情 「マンネリ化してそうですね」 「うん…優しいんだけどね。」 「それ故にツマラナイんでしょう?」 はは、と自嘲気味に笑った彼は 不謹慎にも綺麗に見えた 「そうなの!真面目すぎなんだよねー。仕事仕事で会う時間もないし…」 仕方ないのはわかるんだけどさ、と彼は続けた 「恋人として、会う時間はほしいよ」 たまに見せる寂しげな瞳 それを見る度、何故か苦しくなる 「…ねぇ、俺とゲームしません?」
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