1番は君しかいないよ…

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IN 基緑 「…………。」 「…………。」 お互い無言…気まずい雰囲気を暗い夜道を引き立てる。 「…(聞かなきゃ…今日こそは)」 「…(今日は聞くって決めたんだ…)」 「「あのさ!」」 1秒のズレもなく重った2人の声が1本道に響き渡る。 「…あ、緑川からいいよ」「ううん…ヒロトから言って…」 数秒間沈黙に包まれる。 先に口を開いたのはヒロト。 「あのさ…緑川が1番好きなのは誰?」 「え?」 「最近風丸君とばっか居るから…」 「……!ひ、ヒロトだって円堂とばっか!…だから俺不安で…」 「………え?」 「…………。」 お互い胸に秘めた不安を打ち明ければ… ―なぁんだ… ―同じ事で悩んでたんだ。 「俺が好きなのは緑川だけだよ。」 「俺だって!1番はヒロトだよ!」 お互いの質問に答えれば、浮かんでくるのは笑顔。 「同じことで嫉妬してたんだね。」 「そうだな。」 「緑川…好きだよ。」 「俺も。」 おかしくって笑い合って…最後は手を繋いで暗い夜道を歩いていった。
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