第八章

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次の日、入口に揃った隊士達。 いよいよ今日、御陵衛士として分離する日だ。見送りに来ている中で、ふと藤堂と永倉達が気になって視線を向ければ笑顔で別れをしている。そんな三人の姿ににっこり笑みがこぼれた。 「春花…」 「一…さん」 「?」 「あ、みんないるから…。」 「構わん。」 「…一も体に気を付けてね」 寂しそうに笑顔を向けると懐に手を入れる斉藤。 「餞別だ」 そう言って春花の髪に簪をさす。 「え?あ。でも餞別ってふつう逆なんじゃ…」 「きにするな」
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