第三章

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「悩みは…いつか解決する。じゃったら今できることをして、後悔しないよう生きるしかないぜよ」 「…後悔…。」 「そうじゃ」 にっこり笑う坂本に思わず見入ってしまう。この笑顔を見ていたら、話を少ししただけなのになぜか心が落ち着いていた。初対面なのになぜか惹きつけられる彼に戸惑ってしまっていた。 「坂本さーん!」 「おう。」 土手の上から声を掛ける人物を見つめ返事をするとにっこり笑って肩を叩く。 「そんじゃーの」 そう言って土手を上がると話をしながら行ってしまった。小さなため息をつくと空を見上げる。もう夕刻、茜色の空を見上げ坂本から言われた言葉を思い出していた。
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