第三章

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きっと。近藤への想いを過去のことにするなんてまだ到底考えられない。だからと言って彼の幸せを壊すつもりもないし、何より彼、近藤にはいつも笑っていてほしい。あの笑顔が消えてしまうくらいならいくらだって我慢出来る。 でも…。恋しい、寂しい、祝言は終わってどんちゃん騒ぎになりつつあるだろう。そんな中で近藤に「おめでとう」なんて言葉が言えるか…。 言えるか…なんて。おかしい。言えるかどうかじゃなくて…言いたくないんだ。 「勝ちゃん…」 茜色に照らされた川をまた眺めていた。
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