第三章

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速いもので時は確実に進んでいる。あれから勝ちゃんは仲睦まじく夫婦生活を続け一人の女の子を授かった。名前はたま。おたまちゃんはかわいい。それに、一緒に暮らしてわかった。つねさんはとても優しくていい人。でも勝ちゃんと一緒のところを見るのは胸が痛んで、いつも逃げるようにその場を後にしてしまう。 祝言あげるか、なんていった歳は相変わらずで、あれ以来そんな話も出ないままだ。やっぱりからかわれただけなんだろうなぁ…。 そんなある日、総司が嬉しそうに話してくれた。 「将軍様の警護をするため、浪士組っていうのがあるんだ。そこに行くことにしたんだよ」 嬉しそうに話す総司。 「え?でもすぐ帰ってくるでしょ?」 「んーどうなんだろう、近藤さんが行くっていうから僕もついて行くんだ。」 嬉しそうに笑う総司。夕餉の時刻になるとその話でもちきりだった。将軍様の警護として浪士組に参加し、京へ行くと。
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