第三章

18/19
前へ
/450ページ
次へ
「土方さんから…手紙を預かったの」 そう言われ障子をあけると手紙を受け取る。つねはそのまま出て行った。 震える手で文を開く。そこには土方の字が並んでいた。 春花 落ち着いたら文を送る。 嫁に行ったら承知しねぇ 短く書かれた手紙を抱きしめてただ涙を零した。 「何よ…。嫁に行けって言ったり行くなって言ったり…。どっちなのよ…。」 涙と一緒にあふれた言葉にふと自分の気持ちに戸惑う。
/450ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2471人が本棚に入れています
本棚に追加