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大きな雷の矢が村長に向かう!
矢が小柄な村長の全身にぶつかり、バチバチと雷が村長の身を包む
「ギャアアアア!」
村長は倒れ込み動かなくなる
服も焦げ、顔も黒く皮膚が焦げている
エルフの血を持つ村長なら死んではいないはずだが村長はピクリとも動かない
エグサの時は魔法をぶつけても痛がる様子は無かった。昨夜見た集会も、村長の背後に現れた感じから、悪魔が身体の中にいたわけではなかったようだ
ならなぜ悪魔を呼ばない?
あたしに魔法を放とうとしないで悪魔を呼び出せば、なんとかなったはずなのに
村長は倒れたまま、気を失っている
悪魔呼ばれても困るだけだし
今は遺跡に行かないと!
村長の家を飛び出る
外では数十人の村人に雷たちが囲まれていた
マティルダはなるべく殺さないように動いているので、なかなか決定打を打てずに鞭を振るう
雷も村人の武器落としたり、剣の柄で殴りつけ失神させていたりしているが、これだけの人数だ
あたしの方にも村人が襲いかかってきた!
「―――爆風波!」
風の魔法で近づいてきた村人を数人吹き飛ばすが、致命傷には程遠い
「雷、マティルダ、ミカ!あたし遺跡へ行ってくるわ!まだ現れていない悪魔が気になるし、魔法陣壊してくる!」
ザワザワと村人がどよめきだす
「そんなことさせるか!せっかく得た力だ!村長はどうした!?まさか………」
村人が一人怒鳴る
「村長なら家で寝てるわよ!そんなにグランドールが憎いなら自分達の力だけでどうにかしなさいよ!」
あたしは村人たちに一喝する
「―――飛行術!」
あたしは村人と雷たちを置いて飛び立つ
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