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「聞きたいことがあるんだけど、村人さん。村長が悪魔召喚したらしいけど、その悪魔はどこにいるの?」
あたしは木の影から出て村人に歩み寄る
「だ、誰がお前なんかに………」
「―――雷撃」
雷が村人の身体を襲う。また気を失わない程度に加減して
「グアアあぁ………!」
「言わないと何度も繰り返すわよ。その痛み。気絶しない程度にね」
あたしは村人の持つ長剣を取り上げ森の中へほおりなげる
「………悪魔のいる場所は知らない。みんなも姿を見たのは昨夜の遺跡が初めてだ!村長から話だけは聞いていたが………」
「いつも村長のそばにいるわけじゃないのね?」
「俺はいつでも村長といたわけではないが………たぶんそうだ」
先ほど村長に悪魔は入っていなかったし、仮にも契約者の村長がピンチでも現れていない
代償なしで村長に力を貸したと言うが、村長は呪文一発で伸びるくらい強くない
悪魔との契約はどういう決まりがあるかは知らないが、なんか腑に落ちない
「まあいいわ。ありがと。―――氷結弾!」
村人に追ってこられないよう、足を凍らせる
「イィアアア!」
村人の悲鳴を無視して飛行術で遺跡を目指す
とにかく早く魔法陣を壊そう………
村長の家から持ってきた鍵束を握りしめて遺跡へ降り立つ
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