9人が本棚に入れています
本棚に追加
「「くーやーしーいー!!!」」
拓人の左隣にあいり。
右隣に一平。
通学カバンを盛大に振り回しながら、大音量で盛大に喚く二人に挟まれ、拓人のイライラは爆発した。
「高校生にもなって喚くな!うるせぇ!」
コンクールの帰りということもあって辺りはざわついているが、その中でも、二人の声は抜きん出ていた。
しかも、すでに日は落ちている。
夜にこうもうるさくされては、近辺住民にとって迷惑極まりない話だ。
拓人の怒声に口をつぐむ二人だが、眉をひねらせ、何やら納得いかない様子だ。
「...だってさ、拓人、私たちあんなに頑張ったのに。」
「そうだぜ、出来の悪い俺たちにとことん練習付き合ってくれたのは拓人じゃねぇか。
悔しくねぇのかよぉ。」
最初のコメントを投稿しよう!