始まってない

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始まりがあれば終わりがある。 じゃあ、俺は―――。 ユリア。 確かに聞いた彼女の名。 知った、と言うより思い出したと言った方が正しいのかもしれない。 俺はきっと彼女の名を知ってた。 忘れてただけ―――。 妄想ともとれる考えを放課後歩きながら繰り広げている中、隣にいた友である彼、赤坂昇はアイスクリームを頬張りながらにこにことしていた。 そんな俺達が歩道橋に差し掛かった時、事件は起こった。 キキ―――――――――――――――ッ!!!!!!!!!! 急ブレーキの音、叫ぶ声、絶望の瞳は俺らに注がれた。 「昇っ、」 コンマ0.5秒、俺は昇の腹を思いっきり蹴飛ばした。 その後俺は――――車に轢かれた。
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