幸福と不幸

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我々の幸福の基準とは一体なんでしょう。 例えば、リッチにいい所に住めて、美味しい物を食べれて、自由に色んな事が出来て、色んな所に行けて、皆から賞賛されて、お金をいっぱい稼げて、異性同性に恵まれて、生き甲斐が出来て…といった感じでしょうか。 ではもしこれらが全て手に入ったとしたら、貴方は本当に満足ですかね。満足だという人もいるでしょうが、人間は欲深だといいますからもっともっと色んな事をしようとすると考えます。 現に目標の頂点に到達した者は新たに目標を見つけ、別の達成に力を入れていくでしょう。マズローの欲求段階説では、自己実現欲求と呼ばれる段階かもしれません。 故に、もし幸福という概念が自分を縛っているならば、幸福はいつまで経っても満たされないのです。 永遠に到達しないものを目的にして我々は生まれてくるはずがありません。 とはいえ不幸を望んでいるわけでもありません。幸福と比べれば確かに不幸は不必要にも思えてくるはずです。 しかしながら、不幸を望んでいないから幸福を望んでいるのだと考えるのがとても安易なのです。
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