小さな戦いの後で

2/10
前へ
/237ページ
次へ
リクの嫁さん救出作戦終了後 俺はシンとロイ そして捕獲した見せ物小屋の従業員とその家族を連れて城を目指していた 「我々をどうするつもりだ!!」 「今すぐ解放しろ!!」 「誰か助けて!!」 街を離れて1時間近く経つがずっと叫び続けているこいつらの喉には感服するよ… 「黙らねえと食っちまうぞ」 この発言はロイ 見た目が狼頭故に言われた側は洒落にならないだろうと思う …洒落だよね 「ロイの主食は米です」 いや、なんでだよ わざわざ心読んで小声で教えてくれたのはいいがなんでだよ 「心読むのはデフォですよ」 …ああ言えばこう言うなこいつ 「いやいやそれほどでも」 ほめてねえよ 「そこの魔道師!!よくも騙したな!!」 「殺してやる!!」 「はげてしまえ!!」 「イケメン爆発しろ!!」 まだ叫んでるよ…つかなんか変なのあったな 「殺せるものなら殺してみろ その前に100回殺してやる」 ひゅーシンビッグマウスー 「別に大口ではありませんよ 事実です」 …まぁ100回は大げさにしてもシンが殺される事はないだろうな 本人曰わく近ければ近いほど心ははっきり読めるし思いが強ければ強いほど強く伝わるらしいからな… 殺意とまでなれば寝てても起きるだろうな… 「寝込みを襲われたことは数回しかありませんからよくわかりません それも殺意ではなかったので…」 襲われたことあるんだ… 殺意抜きなんだ… …深くは聞かないようにしよう 「死ねガキ!!」 「くそガキが!!」 「ぶっ殺してやる!!」 …2…3…5…7…11…よし、落ち着い「死ねチビ!!」 …いいよねやっちゃって 「ダメです」 …チッ 「帰ったらなにやっても構いませんから」 ならいいか ちなみに城に着くまで素数を数え続けたのは言うまでもない
/237ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6732人が本棚に入れています
本棚に追加