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「組長さんですか!?」
「組長はやめてください。社長でいいですよ。ミホさんはサイのことを知りたいんだって?」
「はい、どうしても依頼したいことがあるんです。」
「サイじゃなきゃ無理な依頼かい?」
「はい。そうです。」
「どんな依頼なんだい?」
「どうしても言わなきゃだめですか?」
「言えないことですか?」
「そうではないんですが・・・。」
「なら私がサイのことを知っていても話せないな。」
「知っていらっしゃるんですか!?」
「さぁ~それはどうだろう」
近くに居たシンジが驚き、
「社長!!サイのこと知ってるですか!?」
「シンジ、お前ちょっと席はずせや。」
「へ、へい」
シンジは部屋を出て行った。
社長は煙草を取り出し火を付けた。
「それじゃー教えてくれるかい。」
「はい。分かりました。」
「私には殺して欲しい人が2人います。一人は私の両親を殺した人。その人も殺し屋です。もう一人は秘密では駄目ですか?」
「その殺し屋の情報はあるのかい?」
「はい。調べた結果わかった名前はサクラ。殺し屋界でも有名な殺し屋です。」
「サクラか。これは確かに殺せるとしたらサイくらいかもしれないな。しかもバックには政府が絡んでるって噂だ。」
「そうなんですか?」
「政治関係は消したい奴が多いからな。そういった時に大金を積んで働くのがサクラらしい。」
「それでサイのことなんですが・・・。」
「そうだったな。サイか。」
「男だとかそういった情報ではないですよね?」
「そんな情報を掴まされてたのかい?」
「はい」
「そんなの3流の情報屋だな。俺はこれでも社長だぜ?」
「ではどんな情報なんですか?」
「その前に一つ聞かせてくれないか。」
「なんですか?」
「本当にサクラを殺していいのかい?間接的にもミホさんは人殺しになるわけですよ?それを背負っていくわけになるわけだけど、それでもいいのかい?」
「・・・・・・かまいません。覚悟はできてます。」
それくらいの覚悟が私にはあった。
それを聞くと市村社長は少し悩んで、サイについて話だした。
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