朝一番

8/8
前へ
/100ページ
次へ
「ん!?んん!?」 今まで、笑いながらしゃべっていた木ノ内が眉をしかめ始める。 「そこの君っ!一体、どんな生き方をすればそんなに邪気を寄せるんだっ!」 木ノ内が指差す先… それは言うまでもなく、俺だった。 「なっ…」 木ノ内に向けられていた視線は、一気に俺を向いた。 「やめろ…俺を見るな…」 さっきまで同志だった奴らは、すでに俺を奇異の目で見ている。 「すごいな…俺ですら未だかつて見たことがないほどの因縁を感じる…」 木ノ内は、オーバーに後ずさりながら続けた。 「よし…お前を俺の助手にしてやろう…うん、このままでは危険だしな。」 何故かそのあと木ノ内に盛大な拍手が送られ、自己紹介は幕を閉じたのであった。 後に、天狗と会えたのか聞いてみたが、 「天狗なっ、あいつ風邪を拗らせて来るのを断念したらしい。」 だそうだ。
/100ページ

最初のコメントを投稿しよう!

30人が本棚に入れています
本棚に追加