サムデイ

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「っしゃああ!」 強く握られる拳。 飛び交う歓喜の声。 今日は休日であり、隣には相変わらず木ノ内がいた。 「見たか!?今のホームランは、歴史に残るな。」 腕を組みながら、うんうん、と頷く。 今回は珍しく、オカルト的な誘いではない野球観戦だ。 「お前にも健全な男子高校生の血が流れていたとはな。」 「博士と助手は一心同体!お前も喜び勇め!!」 一心同体など、考えたくもない。 しかし、あれからの木ノ内は少し変わったようだ。 間違いなく、俺の気絶をクラス中に言い触らすと思っていたが、俺一人馬鹿にすることもしない。 それに、オカルト話が極端に減った。 良い傾向なんだろうが… まさか、俺に気を使ってるのか? 「助手よ!!飲み物、切れたから買ってこいー!!」 …違うか。
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