サムデイ

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「引きずり込むっていったよな。それ、どうやんの?」 「護術を発動します。この世で唯一使うことができる護術と言って良いでしょう。」 「…こんな感じ?」 俺は、綱引きのジェスチャーをして見せた。 「イメージは、そんな感じですよ。」 ニコッと笑って言う。 「実際には、護術を発動し、瞬きをしたらもうモノクロ世界に移動しています。」 意外とサイバー的だな。 「他に…ご質問は?」 「…あぁ。」 あと一つくらい、かな。 あの日、彼女はスーツじゃなかった… あれは…マニアの間でプレミアがついている、S高校の制服だっ!! 一瞬の間を置き、続ける。 「君、嘘ついてるよな?」 ビクッ 彼女に動揺は隠せない。 「な、なんのことですか…?」 「君、あの日の夢でスーツなんか着てなかったでしょ?」 「へ!?き、着てなかった?あ…あれは、気分でっ…」 「あの子、君じゃないんじゃない?」 「う…そ、それは…」 俯き黙る。 どうなんだ? え? 「うー…」 そ…そんな可愛い顔してもダメだ。 「だいたい、嘘をつく必要ないだろ?」 「それは結衣がっ…!!」 「…え?」 「あっ…」 正にしまった、という顔だな。
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