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「成る程なぁ。」
納得できるような、 できないような。
非現実的すぎる話だな。
だいたい実感がない。
霊体験だってしたことがないし、強いて言えば今回とガキの時だけだ。
「…そろそろ…お時間ですね。」
考え込んでいた思考が断ち切られる。
「あ、木ノ内か。」
完璧忘れてたなぁ。
試合が終わったのだろう。
退場口の方を見ると、大勢の人が帰って行く。
そんな中、木ノ内らしき人物が近付いてきた。
まだ遠いが、何かブツブツ言ってるなぁ…
「では、また。」
それを確認したのか、結菜は背を向けて去っていく。
まだ聞きたいことがあるし、次いつ会えるかも分からない。
「あ、ちょ…!」
呼び止めようと手を伸ばした…が、
「…そーうーだーくーんー」
…げ、…この声は…
「き、木ノ内…博士…?」
振り向けば、満面の笑みで怒りを表す木ノ内がいた。
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