アンバランス

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紳士的態度で接した俺は、“結菜のコスプレ大全集”の閲覧権と共に、今後の活動に意見することができる。 最近の運の無さ… これくらい、構わん。 「相…田君。」 「お前、呼びにくいんだろ?」 「うん…分かる?」 呼ばれる度に変な間があるからな。 「だ、だけど!こんな学校で“様”付けできない!」 結衣は口元に手を当てて小声で話す。 いかにも、知られたくない話をしていますって格好だな。 「相…そう、相って呼ぶわ!あんたに“様”付けるの嫌だったのよ。」 「…勝手にしろ。」 俺が黙っていても、ポンポンと嫌味が飛んでくる。 「しかし、」 目の前でぎゃあぎゃあ騒ぐ結衣と あんなにも清楚で美しい結菜が 「双子ねぇ…」 俺を護る、か。 頭の中は自分でも理解出来ないほど、一気に色んな事が飛び交っている。 「まぁ…良しとするか。」
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