流動化

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玉木家は、今時こんな屋敷みたいな家あるのかってくらいの門構え。 これなら30人は住めるんじゃないか。 「当たり前じゃない。用もなくあんたと一緒にいるなんて、寒気がするわ。」 お前は、一言嫌味を言わなきゃ気が済まないのか。 「結衣っ…相様にそんな口の聞き方ダメ!」 「結菜は黙ってて。この場で裸にされたいの?」 「ひっ…!」 …普段どんな生活をしているのか、思いやられるな。 「まぁ、入りなさいよ。」 「…お邪魔します。」 誰もが萎縮するであろう広さ。 手入れされた庭は、見るからに金持ちの家であることが分かる。 すでに10部屋以上を通りすぎたであろう、廊下も長く続いていた。 「すげぇな。玉木家は金持ちか。」 「金持ちなんて、たいそうなものじゃないですよ。」 ニッコリ微笑み、謙遜する結菜。 美しい… 「っ着いたわよ!!」 急に立ち止まり、一つの部屋を指指す。 「ぅを!!」 「きゃあ!」 結衣の後ろを歩いていた俺は、思い切りぶつかった。 「いったい!あんた、わざとね!?」 「お前が急に止まるからだろっ…」 「だっ…大丈夫ですかぁ…?」
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