30人が本棚に入れています
本棚に追加
玉木家は、今時こんな屋敷みたいな家あるのかってくらいの門構え。
これなら30人は住めるんじゃないか。
「当たり前じゃない。用もなくあんたと一緒にいるなんて、寒気がするわ。」
お前は、一言嫌味を言わなきゃ気が済まないのか。
「結衣っ…相様にそんな口の聞き方ダメ!」
「結菜は黙ってて。この場で裸にされたいの?」
「ひっ…!」
…普段どんな生活をしているのか、思いやられるな。
「まぁ、入りなさいよ。」
「…お邪魔します。」
誰もが萎縮するであろう広さ。
手入れされた庭は、見るからに金持ちの家であることが分かる。
すでに10部屋以上を通りすぎたであろう、廊下も長く続いていた。
「すげぇな。玉木家は金持ちか。」
「金持ちなんて、たいそうなものじゃないですよ。」
ニッコリ微笑み、謙遜する結菜。
美しい…
「っ着いたわよ!!」
急に立ち止まり、一つの部屋を指指す。
「ぅを!!」
「きゃあ!」
結衣の後ろを歩いていた俺は、思い切りぶつかった。
「いったい!あんた、わざとね!?」
「お前が急に止まるからだろっ…」
「だっ…大丈夫ですかぁ…?」
最初のコメントを投稿しよう!