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「転生し、尚仕えるとは、滑稽なことよ。」
ぐちゃぐちゃの顔で笑う怪物。
「黙れ。主と結ばれた絆は、交わした掟より強い。お前になど一生分かるまい。」
「ならば見せてみよ。その絆とやらを。」
今まで女の人に向けられていた視線が、俺の方を向いた。
「ギャハハハハハハ!」
突然の叫び声に似た笑い。
ブラブラの下半身を振りちぎりながら怪物が飛んでくる。
「うわぁぁ!」
泣き叫び、倒れ込む俺。
そこに怪物が迫っている。
(殺される!)
そう思って、もう、失禁しながら目をつぶった。
「“輪廻転生怨呪昇天”」
俺と怪物の間には、女の人がいた。
「お前の好きにはさせない。」
刀が光り、怪物の首を捕らえる。
ズガッ!!
骨が折れるような鈍い音がハッキリと聞こえた。
「抹消完了。」
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