はじまり

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「…ん、うぅ…」 俺は、そのまま気を失ったのか、次に気が付くとまたベンチで寝ていた。 「あれ…?」 周りは、元の活気あるデパートに戻っていた。 夢…? にしては、あまりにもリアルだった。 返り血を思い出し、顔や服を触ってみても、汚れていない。 「ゆうたっ!!」 聞き慣れた呼び声がする。 「…っおかぁさん!」 「もう!どこ行ってたの!」 どうやら、置いて帰ったのも夢だったと理解し、また泣けてきた。 ただ、安心したのも束の間、失禁したのは夢だけじゃなかったらしく、母さんにひどく怒られたのは、忘れたい思い出だったりする。
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