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目を覚ますと、そこは丘の上だった。
「此処は…何処だ…?」
時音が寝ていた場所には鞄、愛刀の乱珱、女物の着物とサラシと男物の着物、下駄、それにキャリーバッグ。
何故にキャリーバッグ?
鞄にはさっきまで持っていた桜と夢と授業で使っていたもの少々。
キャリーバッグには洗顔物と歯ブラシ、シャンプー、リンス、ボディーソープ、化粧水、化粧道具、下着、生理用品等など。
(帝皇が用意をしたのか…?)
だとしたら用意周到な奴だ。
帝皇は総ての神を統べる神と言っていた。
神様は一応知っているが、あんな神様は知らないし聞いたこともない。
(というより、此処は何処だ?)
(一応どちらかの着物に着替えた方がいいのか?)
何と無く男物の着物を選び、サラシを巻いて着物に着替え、長い髪を高くで結った。
丘を下った所に町があったから其処へ行ってみよう。
乱珱を腰に差し、鞄とキャリーバッグを持って町へと足を進めた。
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