一つの出逢い

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「ちょっと待ってください!」 簡単に逃げれる訳もなく 呆気なく腕を掴まれる ……やっぱり 突破出来ると期待していた訳じゃないけど、溜め息がもれてしまう 「俺、あれから考えてたんですけど…」 俯いてた私の視線に合わせる為か、しゃがみ込んで言う真崎くん 「先輩は、俺のこと嫌いではないんですよね? ただ、知らないと言うだけで」 繋いだ手に しゃがみ込んで、上目遣いで訊いてくる真崎くんは リードに繋がれた可愛い子犬そのもので 連れて帰ってしまいたい! 犯罪的な思考に、自分を叱咤し 心を鬼にして告げる 「………嫌いです」 、
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