一つの出逢い

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「そんな…佐伯先輩まで頷かないでください」 落ち込む真崎くんの横で 「どうせ図星だろ」 と鼻で笑う綾瀬くん 「残念ながら違います」 綾瀬くんを一瞥し 視線を私へと戻し、続ける真崎くん 「佐伯先輩を初めて見たのは去年の秋です。まだ俺は中3でした」 去年の秋? 思い返してみるけど……心当たりが無い 「当時、進路に迷っていた俺は、友達に誘われてこの高校の文化祭に来たんです」 「…文化祭」 綾瀬くんが呟いた 「元はといえば…ここは、その友達の志望校でぜひ見学したいと言うから、仕方なくついて来たんですけど」 大きく溜め息を吐いたのは綾瀬くん 「その時、佐伯先輩に一目惚れしたんです」 、
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