ふぁーすと

2/5
前へ
/7ページ
次へ
あれは不思議な感覚だった。 強烈な殺意と、愛らしい子供の笑顔。 手には血のついたブロック塀、地面に転がる男からはペンキをまいたかのような水たまり。 やばい、やばい、またやってしまった。関わっちゃいけないラインを踏み越えたと理解した。 「……?そっかそか。」 「恐がらなくていいよ、おにいちゃん。もう今日の分は終わったから。」 ブロックを捨てた子供は近づきながら言う。 「…。」
/7ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加