不幸の元の少年

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転機は小学5年の時。 両親が死んだのだ。 しかも同年同月同日同時刻、同時に違う場所で同じ車種の車にはねられたらしい。 神崎は急に一人になった。 残ったのは、住んでいたボロアパートと、互いが互いに掛けていた多額の生命保険(今思うと事故にみせかけて殺す予定だったのだろう)だけだった。 そのうち、母方の親戚を名乗るものが親権を主張、少年に残された金をすべて手にしてどこかへ姿を消した。
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