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「ねぇ、あなた。
私達の子供が生まれてきたら、なんて名前をつけようかしら。」
「嗚呼、そうだな…
──…男の子ならレン、女の子ならリンにしよう。」
「レンか、リンね…ふふ、いい名前だわ…。」
「早く元気な顔を見せておくれ、私達の子供よ…」
ゴーン、ゴーン…
教会の鐘が鳴る、優しい日差しの下で夫婦は楽しそうにこれから産まれてくる自慢の子供について語っていた。
この時は、まだこれから起こる悲劇を想像する事が出来なかった。
否、できる筈も無い。
──…これは、悲しい姉弟のお話…
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