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・・・目が覚めるとそこは、草原だった。
目の前に広がるのは青空。
どうやら僕は、草原に寝転がっているようだ。
「ねぇ、君はそこで何をしているの~?」
僕に、一人の少女が話しかけてきた。
ピンク色の髪に青い瞳の、かわいらしい少女。
彼女が、僕の持つ常識とよく似た常識を持つ者なのだろうか?
「いや、何をしているというわけではないんですが・・・。
ここ、どこですか?」
「ここはね、私の家の裏庭よ」
裏庭・・・、ただの草原だと思っていたが、人様のお宅だったとは!
「す、すみません、不法侵入ですよね!?」
「いいのいいの、気にしないで~。
それよりもさ、あなた誰?
この辺りでは見かけない顔だけど・・・」
・・・なんと答えて良いのやら。
僕が何者かなんて、むしろ僕が聞きたい。
「実は僕、記憶喪失で・・・」
「きおくそうしつ~!?」
・・・これは100%疑われるだろうな。
どうしよう、不審者だと思われたら!?
「なにそれ、なんだかとってもロマンチックじゃない!!」
・・・は?
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