サバイバル

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「この世界は腐ってやがる」 紅葉はよく響く中性的なソプラノボイスでポツリと呟いた。 燃えるような赤髪に雪のような白い肌、 本人にとってはコンプレックスである女性のような美しい顔には憂いの表情を浮かべ、目元にはトレードマークのクマが浮いている。 「なあ、お前もそう思うだろ?」 紅葉は誰もいない場所に話し掛ける。 「もうこんな時間か、そろそろ戻るかな」 紅葉は気だるい動作で立ち上がると、フラフラと歩き出した。 誰もいない屋上で、聞こえる筈のない声が響く。 「そうだよ紅葉、この世界は腐っている、私達にはどうすることも出来ないんだ。でも君なら腐った世界を変えられるかもしれない。」 屋上に淀んだ風が吹いた。 「私達は協力を惜しまないよ。またおいで紅葉」 、
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