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「ねぇ、イチャイチャしてるところ悪いんだけど」
「イチャイチャしてねぇ!」
「うん、そうね。それでちょっといいかしら?」
紅葉の全力の叫びを見事にスルーした少女の名前は志乃、学年で一番の才女だ。
「なんだ?」
「私もあなた達のチームに入れて」
「確かチームは三人までだったな、どうする紅葉?」
「別にいいぜ」
「ありがと、よろしくね」
「「おう」」
その後三人で雑談してから解散した。
紅葉は真っ直ぐ寮に帰る事はせず、旧校舎の屋上に向かう。
紅葉は暮れていく街並みを屋上からボンヤリ眺める。
「明日、私達もついて行こうか?」
不意に誰もいない屋上に謎の声が響く。
「来なくていいよ、たかがサバイバル演習だろ」
「しかし」
「それに俺の能力は気軽に使っていいものじゃないんだよ、使う気もないしな」
「そうか、紅葉がそう決めたなら好きにするといい」
目に見えぬ誰かと会話する紅葉を夕日が優しく照らした。
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