小説

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緑紫+α ハァハァハァハァ 「…………」 後ろからものすごい荒息が聞こえる。 ハァハァハァッ…げほっ しかも噎せた。 どうせあの子だろう。 「…………」 ハァハァハァh 「いい加減にしてよこの変態っ!」 振り返って、キッと、睨みつける。 「し、紫音ちゃ…」 びくりと肩が揺れたのが見えた。 「ハァハァハァハァうるさい!!」 ちょっと強めに怒鳴る。 「ごっごめんな、さい…」 俯いて吃りながら謝る。 いつもの事だ。 「そんな興奮する事なんてないでしょ?何なの?バカなの?」 「だって…」 悔しいけど、緑君は僕より背が高いから、俯いたとしても僕からだと顔が丸見えだ。 今、悲しそうな顔をしてるけど、無視しよう。 「何?」 「…怒んない?」 ちょっと顔を上げて、上目遣いをする様子は、さながら親に怒られている子供のようだ。図体は大分大きいが。 「怒らないからとっとと言いなさいよ」 「…あ、あの、あのね…」 「………」 僕が続きを促す。 「紫音ちゃんの…」 「僕の?」 僕が何だろうか。何かしたのだろうか。 「…………ごにょごにょ」 「ごにょごにょじゃ分かんないでしょ!」 「う、うぇあー…」 「うぇあーでも分かんない!」 「ううう、もっ、もう!」 「何!?」 さっぱり分からない。この子は変態語でも話すのだろうか。 だから紅牙君にポメラニアンとか何とか言われるんだよ。 そんな事を頭の隅で考えてたら、緑君が意味不明な事を言った。 「紫音ちゃんのプリ尻見てたの!!」 真っ赤になる緑君。 「……………」 プ、プリ尻…?要は僕の尻を見てたって事なの?ホントに馬鹿か。 後ろからクスクス笑ってる声が微かに聞こえる。きっと貴臣が僕らの会話を聞いて馬鹿にしたのだろう。ムカつく。どうせイケメンが。 って言うか、ここ、公道なんだけど。 「バッチリ固まってんな、紫音」 「そりぁ…同年代の、しかも同性から自分のケツを見てたって言われたら、誰だって少なからずショックは受けるでしょ…」 「毎日見られてんの、気付かねぇのかよ」 「いつもならあんなにハァハァ言って無いのに、どうしたんだろうね」 「よっぽど興奮したんじゃねぇか?」 「何で?」 「あいつ、微妙に前屈みになってんぜ?」 「……そうだね…」 (し、紫音ちゃん、尻触って良い…) (良い訳ないでしょこの変態っ!) (ぬーん…) 大体そーんな感じーギャ●マンガ日和ー
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