嫌われ者

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あの契約から2日、道化師と俺は話し合い様々なことを学んだ。 森羅に対抗する技術と物語についての話は特に興味を惹かれた。 ―――異能の力 中二病みたいだがそんな力を俺に宿したらしい。 本来ならば自分でその力を呼び起こすのだが俺の場合はほんの少し力を貰った。 どうやら俺には異能の力は向いていないらしい。 だから最低限、拳や得物が効くようになるぐらいの力しかない。 だけど俺はそれで十分だと思った。 話し合いを終えると直ぐに俺は人気のない神社まで行く。 すると待ってましたとばかりに森羅が現れた。 「よう久しぶりだな」 「・・・・・・」 返事は無しか、期待はしてなかったがな。 「いくぜ、簡単に前の様にはいかせないからな」 「■■■■■■■■■■!!」 森羅が奇妙な声を発声しながら疾走してくる。 やっぱり早いが落ち着けば十分に対処できる。 殴ってきたので俺は首を傾けて避け、カウンターで森羅の顔面へ肘を当てる。 「■■■■!」 奇声というか恐らくは森羅たちの言葉なのかやはり人には聞き取れない声を出して吹っ飛ぶ。 ははは、よく分からないが驚いたのかな? 気持ちは分からなくもない、以前は歯牙にもかけられない下等な人間だったのに数日で自分へダメージを与えられる次元まで登りつめたのだ。 今の一撃で俺を警戒しだしたのかジリジリと間合いを計りながら近づいてくる。 使い魔だし知能が低いと思ったが違ったようだ。 先程よりも濃い殺気を出している。 ようやくここからが本番か... 初手は取った。 相手は間違いなく格上、ここは様子見なんてぜずに攻めに出る。 「オラオラオラオラオラァァァァァ!!!」 ジャブの嵐に時折フックなどを混ぜ上を意識しているところに膝や足技を入れ、怯んだところに本命の右ストレート 小細工するのではなく真っ正面から堂々と勝負する。 理由は簡単だ。 「俺よりも強い奴をねじ伏せたい」 男の喧嘩の理由なんてそれだけで十分だ。
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