嫌われ者

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翌日、俺はいつも通り学校の屋上に居た。 「しかしながら驚きました。まさかあの”森羅”と互角の戦いをなさるとは完全にこちらの計算ミスです」 計算ミス? 「森羅は使い魔...というよりも魔族の中でも最強種の一つ、私が貴方に与えたのは精々下級種に対抗できるほどのはず」 「おい、ちょっと待てや」 俺は寝ていた身体を起こす。 「聞いてないぞそんな話し」 「話してませんもの」 殴りたい衝動に駆られたが何とか堪える 「まあ、良くはないけど許す」 「感謝します」 ペコリと頭を下げる道化師 「実際に驚いているのですよ、私は貴方にゲームで例えると木の棒しか与えてないんですから」 そんな初期装備、スライムぐらいにしか通用しねぇか! 「貴方は鍛え、研ぎ澄ましてきた戦いの経験値で補った」 いくら100Lvの勇者でも木の棒だけじゃ魔王は倒せないって 「そうだ、言い忘れておりましたが今後の相談をしたいのです」 「......わかった」 疑問や怒りは絶えないが一先ず置いておこう。
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